抵当権抹消登記とは、土地や建物といった不動産に設定されている「抵当権」を消す手続きのことをいいますが、最も代表的なものとして住宅ローンを完済した場合が挙げられます。
住宅ローン完済と同時に、金融機関が抵当権抹消の手続きも進めてくれるのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、金融機関では手続きを行ってくれません。
なお住宅ローンを完済すると金融機関から抵当権抹消登記に必要な書類が送られてきます。それが抵当権抹消登記の必要書類です。抵当権抹消登記は申請をしないと、いつまでたっても消されません。
その書類の中には、無くしたら再発行されない書類が含まれていることがあります。受け取った当初は大切な書類と思っていても、時が経ち、失くしてしまうこともあるかもしれません。
大事な書類を失くしてしまった場合、通常とは異なる「紛失したとき用の手続き」を行う必要があります。そのため、時間と費用が余計にかかってしまいます。
抵当権の登記が消されなかったとしても、なんだか担保が入ったままみたいで、あまりいい気分ではないということを除いては、日常生活をする上では特に問題はありません。また登記申請しなければならないという期限もありません。
しかし、売却するときやご自宅を再び担保に入れてお金を借りるときには、抵当権抹消登記を行うことが必須ですので、いつかは必ず抵当権の登記は消さなければなりません。
すぐに手続きすれば、「早く」「安く」手続きできますが、放置すればするほど「遅く」「高く」そして「大変」になります。いずれ必ずしなければならないのであれば、抵当権の抹消登記をするまでが住宅ローンの手続きなのだと思って、ささっと済ませてしまうことをおすすめします。
不動産の場所に関わらず、司法書士にご相談ください。
最終更新日 2021年4月23日